古代人類、パワポ作りで絶滅か。洞窟壁画に「アジェンダ」と「KPI」の文字
新種の古代人類の遺跡から、チャートや箇条書きが多用された洞窟壁画が発見された。研究チームは、彼らが狩りより「定例報告会」の準備に時間を費やし、栄養失調で絶滅したと結論。「我々の働き方を見直す時だ」と警鐘を鳴らす一方、発見者自身も学会発表用のスライド作りに追われている。

新種の古代人類の遺跡から、チャートや箇条書きが多用された洞窟壁画が発見された。研究チームは、彼らが狩りより「定例報告会」の準備に時間を費やし、栄養失調で絶滅したと結論。「我々の働き方を見直す時だ」と警鐘を鳴らす一方、発見者自身も学会発表用のスライド作りに追われている。
フランス南西部のヴェゼール渓谷で新たに発見された「プレゼンニャック洞窟」で、国際古代生産性研究所(本部:ジュネーブ)の調査チームが驚くべき発見をした。約4万年前の後期旧石器時代に描かれたとみられる壁画群は、従来の狩猟や儀式の様子を描いたものとは一線を画し、極めて体系化された報告資料の形式をとっていたのだ。
壁画には、赤土や炭で描かれた円グラフや棒グラフが並び、マンモス狩りの「KPI(重要業績評価指標)」として「捕獲数前年同期比5%増」という目標らしき記述が象形文字と共に確認された。さらに、「アジェンダ」と読める線刻の下には、「1. 前四半期の狩猟成果レビュー」「2. 石斧のR&D進捗」「3. 次四半期のアクションプラン」といった項目が箇条書きで記されていた。
調査を率いるジャン=ピエール・ベルナール博士は、この古代人類を「ホモ・サピエンスの亜種」ではなく、全く新しい種「ホモ・プレゼンタティス(発表する人)」と命名することを提唱している。「彼らの社会は、最も屈強な狩人ではなく、最も説得力のあるプレゼンターが支配していたとみられる。出土した人骨からも、上腕二頭筋より、むしろ指先や手首の骨が異様に発達していることが確認された。これは石器でスライドを彫り続けた結果だろう」と博士は語る。
洞窟内からは、議題や決定事項を記録したとみられる石板製の「議事録」も多数発見された。ある石板には、「マンモスの個体数減少(外部要因)に対し、我々はいかにコミットすべきか」という議題に対し、数週間にわたる議論の末、「タスクフォースを立ち上げ、現状把握と原因分析のための定例会議を毎週開催する」という結論だけが記されていた。狩りに出た形跡はなかった。
研究チームが立てた絶滅仮説は衝撃的だ。ホモ・プレゼンタティスは、狩猟という本質的な生存活動そのものよりも、活動を「管理」「報告」するための会議と資料作成に膨大な時間を費やした。結果、食料獲得が滞り、集団全体が栄養失調と過労で滅びたというのだ。化石化した骨に残るストレス痕は、サーベルタイガーに追われた恐怖ではなく、締め切りに追われた焦燥感によるものだと分析されている。
ベルナール博士は、「これは過去の記録ではない。我々現代人への預言だ」と強い口調で語る。「目的と手段を履き違え、我々は会議室という快適な洞窟の中で、仮想のマンモスを追いかけてはいないか。この発見は、人類が進化の袋小路に迷い込んでいる可能性を示唆している」と警鐘を鳴らす。
皮肉なことに、この「世紀の発見」を世界に報告するため、ベルナール博士の研究室では連夜明かりが消えることはない。来月開催される国際考古学会での発表に向け、150ページに及ぶパワーポイント資料の最終調整に追われているのだ。取材の最後、博士は憔悴した表情でこう漏らした。「フォントの最終確認がまだ終わらないんだ…」。歴史は繰り返す。最初は悲劇として、二度目は茶番のスライドとして。
関係者のコメント
- ジャン=ピエール・ベルナール博士「我々はこの発見を世に問う義務がある。そのためには、視覚的に訴えかける魅力的なスライドが不可欠だ。アニメーションは控えめに、だがインパクトは最大に…」
- 研究助手「博士、マンモスの画像の解像度が低いとまた言われますよ!フリー素材を探してきます!」
- ホモ・プレゼンタティスの霊「我々の無念がようやく理解されたか。あの『いいね!』と言わせるための岩絵一枚にどれだけ魂を削ったことか…」
- マンモス「彼らが会議ばかりしていてくれたおかげで、我々一族はしばらく安泰だった。感謝している。」
- KPIという概念「目標は私じゃない、結果だと言っているのに。いつの時代も人間は私を眺めて満足する。」
- パワーポイント(ソフトウェア)「私のせいではない。あくまで道具です。ユーザーの創造性を刺激した結果がこれなら、本望…なのか?」
- 洞窟の壁「正直、もうちょっと芸術的なものを描いてほしかった。円グラフばかりで飽きる。」
- 石斧「出番がなくて、刃がなまるどころか存在意義が揺らいでいた。俺たちは狩りの道具だぜ?」
- ライバル研究チームのリーダー「素晴らしい発見だ。だが、我々のチームならもっと要点を絞り、スライドを10枚以内にまとめるだろうね。」
- 現代のサラリーマン(匿名)「他人事じゃない。俺のデスクの周りにも、絶滅危惧種がたくさんいる。」
国際表現
俳句
- 石斧捨て 資料を刻む 冬ごもり
- 洞窟に KPI響き 狩り忘れ
- アジェンダの 次は未定で 日が暮れる
- マンモスは グラフの中で 減っていく
- 発表者 骨になるまで 推敲す
- 締め切りが サーベルタイガー より怖い
- 会議終え 腹は鳴る鳴る 秋の空
- 進化とは パワポ作る 手だったか
- 絶滅の 理由聞かれて スライドショー
- また明日 同じ議題で 夜も更ける
漢字
新種古代人 遺跡発見 洞窟壁画 図表多用 狩猟より 会議準備時間費 栄養失調絶滅結論 研究者自身 学会発表資料作成追
絵文字
👨🌾⛏️➡️👨🏫📊➡️💀
擬
コツコツ…カツカツ…(石を刻む音) ザワザワ…(会議の音) ペラッ…ペラッ…(石板をめくる音) シーン…(沈黙) グゥゥゥ…(お腹の音) バタッ…(倒れる音)
SNS
- #パワポ絶滅説
- #今日の洞窟会議
- KPI未達で槍を置く暮らし
- うちの部族も時間の問題
- #働き方改革4万年前
- エビデンスは壁画にあり
- 会議のための狩猟
- #バーンアウトの起源
- マンモス狩りよりアジェンダ作り
- いいねが欲しくて滅びた説