「四股で海を鎮めよ」新国家プロジェクト、副作用の津波で国際問題に発展

海面上昇への最終回答として、政府は力士を太平洋上の巨大土俵に集め、一斉に四股を踏んで海底を押し下げる「大相撲テラフォーミング」計画を発動。担当相は「日本の魂が地球を救う」と胸を張るが、発生した人工津波がハワイのビーチを洗い流し、外交問題に発展している。

「四股で海を鎮めよ」新国家プロジェクト、副作用の津波で国際問題に発展

海面上昇への最終回答として、政府は力士を太平洋上の巨大土俵に集め、一斉に四股を踏んで海底を押し下げる「大相撲テラフォーミング」計画を発動。担当相は「日本の魂が地球を救う」と胸を張るが、発生した人工津波がハワイのビーチを洗い流し、外交問題に発展している。

「科学には限界がある。しかし、日本の魂に限界はない」。國威(こくい)大作環境大臣は13日の会見で、潤んだ瞳でこう語った。気候変動という人類共通の課題に対し、我が国が誇る国技の力で物理法則に「待った」をかけるという、前代未聞の国家プロジェクトが始動したのである。計画名は「大相撲テラフォーミング計画」。その壮大さとは裏腹に、極めてシンプルな解決策を提示する。

計画の核心は、太平洋上に浮かべられた直径5kmに及ぶ特殊合金製「天壌無窮(てんじょうむきゅう)海上土俵」だ。政府はここに現役力士のみならず、角界OB、さらには全国の相撲経験者からなる「特別奉仕力士」2万人を招集。衛星からの号令一下、一斉に四股を踏むことで海底地盤に直接圧力を加え、地球全体の海面をミリ単位で押し下げるという。総事業費は8兆円。これは「未来への投資であり、魂の錬成費用だ」と大臣は説明した。

この奇抜なアイデアは、内閣府の有識者会議「日本のポテンシャルを再発見する会」での「クールジャパンの次は、地球を温めるどころか冷ます『ホット・スピリット』だ」という提言が発端とされる。計算によれば、力士一人の四股のエネルギーは平均2.5メガジュール。2万人がシンクロすれば、小規模な地殻変動を誘発できるとのシミュレーション結果が、A4一枚の資料として提出されたという。

もちろん、科学界からは戸惑いの声が上がる。東都大学の権田原雄三教授(地球物理学)は「質量保存の法則を根底から覆す試み。もし成功すればノーベル賞どころか、物理学会の解体を招く」と指摘。「海底プレートへの影響は未知数で、四股の角度によっては地球の自転が速まる可能性すらある」と、真顔で最悪のシナリオを語った。

そして懸念は、最悪の形で現実となった。第一回目の四股が奉納された数時間後、発生したエネルギーは海底を押す代わりに海水を押しやり、高さ3メートルの「友好の津波」となってハワイ・オアフ島に到達。幸い死傷者はなかったが、ワイキキビーチのパラソル数百本が流され、免税店のショーウィンドウが潮をかぶる事態に。米国政府は「友好国による説明不能な海洋攻撃」として、ただちに公式抗議を発表した。

これに対し、プロジェクト推進室の担当者は「波が起きるのは想定内だったが、方向が90度ズレた。地軸の傾きを考慮に入れていなかった」と釈明。「次は波の向きを精密に制御する『寄り切りフェーズ2』に移行する。ご迷惑をおかけしたハワイの皆様には、お詫びとして大量のちゃんこ鍋セットを送付する方向で調整中」と述べた。

果たして、この土俵際は徳俵か、それとも崖っぷちか。日本の魂が地球を救うのか、それとも国際社会からの孤立を招くのか。今、太平洋の真ん中で、地球の未来と日本の威信が、壮大な「うっちゃり」の危機に瀕している。

関係者のコメント

  • 國威環境大臣「批判は覚悟の上。日本の心意気が分からぬ者に地球の未来は語れん!次はもっと腰を割るよう指導する!」
  • 現役力士(匿名)「稽古よりきつい。腰を痛めた。労災はおりますか?あと、ちゃんこが冷たい。」
  • ハワイのサーファー「最高の波だったぜ! 人工的だろうが自然だろうが、グレートウェーブはグレートだ! 明日も頼むよ、ジャパン!」
  • 東都大学物理学教授「私の計算では、次は大陸が動きます。冗談ですが、今の政府ならやりかねないのが怖い。」
  • 相撲協会理事長「国技への貢献は本望だが、地球規模のちゃんこ鍋の予算も確保していただきたい。力士の腹は地球より繊細だ。」
  • プロジェクト設計担当官僚「PDCAサイクルに基づき、次はてっぽうで海水を押し返す『突っ張りジオエンジニアリング』案を検討中です。」
  • 地球(概念)「正直、ちょっとくすぐったい。できればツボはもう少し右でお願いしたい。」
  • 太平洋(概念)「最近、肩こりがひどくてね。いいマッサージだよ。次はもう少し強めで頼む。」
  • 野党議員「これは『四股』ではなく『死庫』だ! 税金の無駄遣いどころか、国際的恥だ!直ちにちゃんこを止めろ!」
  • 流されたビーチパラソル「風に飛ばされるのは慣れているが、波に流されるのは初めての経験だった。短い生涯だった…。」

国際表現

俳句

  • 秋の海 四股で揺さぶり 波紋呼ぶ
  • 土俵際 地球もろとも うっちゃられ
  • 魂じゃ 沈まぬ海よ 夏の果て
  • ハワイから 抗議の電話 蝉しぐれ
  • どすこいと 星に響けば よかったが
  • 蜃気楼 海上土俵の 力士たち
  • 温暖化 止める四股踏み 波起こす
  • 大臣の 涙かわかぬ 波しぶき
  • 根性論 物理法則 知らぬ顔
  • 億の金 波に消えゆく 泡の夢

漢字

政府力士集結 四股海底押下 人工津波国際問題

絵文字

🇯🇵💪➡️🌊➡️💥➡️🇺🇸😠❓

ドッスーン!ゴゴゴゴゴ… ザッパーン!ワァァァ! ざわ…ざわ… ドシン、ドシン… ジリリリリ…(抗議の電話) ペラッ…(A4一枚の計画書)

SNS

  • #SumoTsunami
  • #四股で地球を救え
  • 日本は何をやってるんだ… #WhatisJapanDoing
  • ハワイの波、最高だったらしい。移住検討。
  • 8兆円あったらエアコン買うわ。
  • 地球「やめて」
  • 担当大臣の精神論が一番の災害。
  • #大相撲テラフォーミング
  • うちの親父も元力士だけど、呼ばれてない。セーフ。
  • 次は柔道の「投げ」で小惑星の軌道を変える計画に期待。