「神のPC」にリモート接続成功の学者、二段階認証コードが紀元前の預言者に送信されログイン断念

「全知全能のパスワードは『1234』でした」——天界サーバーへの侵入に成功した宗教学者だったが、最後の壁「神の二段階認証」に阻まれた。6桁のセキュリティコードは紀元前の預言者が持つ石版へSMS送信されており、物理的に確認不可能。現在、サポート窓口(祈祷)に解除を申請中だが、「ただいま祈りが大変混み合っております」と保留音(賛美歌)を数ヶ月聴かされ続けている。

「神のPC」にリモート接続成功の学者、二段階認証コードが紀元前の預言者に送信されログイン断念

「我々はついに、創造主のデスクトップ画面を拝めるはずでした」。5日、東都神学大学のガブリエル・松戸教授(宗教サイバーセキュリティ学)は、無精髭を撫でながら記者会見で深いため息をついた。彼が率いる研究チームは先月、10年の歳月をかけて天界のメインサーバーへのリモートアクセスに成功。ID「God_Admin」に対し、辞書攻撃プログラムで片っ端からパスワードを入力したところ、わずか3秒で「1234」がヒットしたという。「全知全能の存在が、実家のWi-Fiルーターよりガバガバなセキュリティ意識だったことは、神学上の大きなパラダイムシフトです」と松戸教授は語気を強める。

しかし、歓喜の祝杯は即座にデスクトップ画面のポップアップに遮られた。「ログインを続行するには、登録されたデバイスに送信された6桁の認証コードを入力してください」。画面に表示された送信先の端末番号の末尾は「-BC1400」。驚愕したチームが電波の送信履歴を追跡した結果、そのSMSは紀元前14世紀のシナイ山にいる預言者モーゼ(とされる人物)が抱える石版に向けて送信されていたことが判明したのだ。

「時空を超えたエアギャップ環境です。最強のセキュリティですよ」と、松戸教授は天を仰ぐ。チームは直ちに考古学者と連携し、エジプト・シナイ半島での緊急発掘プロジェクトを立ち上げた。「6桁のワンタイムパスワードが刻印された石版の破片」を探し出すためだ。しかし、数千年の風化により、昨日発掘された有力な石版の破片には「43…」までしか数字が残っておらず、認証コードの有効期限(15分)はざっと3400年前に切れている計算になる。

物理的手段での突破を諦めた松戸教授は、公式のカスタマーサポートである「祈祷」を通じてアカウントロックの解除を申請する手段に打って出た。大学の礼拝堂に機材を持ち込み、線香、ロザリオ、水晶玉を総動員してマルチプロトコルで祈りを捧げたものの、事態は泥沼化する。「ただいま、世界中からの健康祈願と宝くじ当選祈願で、祈りが大変混み合っております。そのままお待ちいただくか、来世で再度お掛け直しください」という無慈悲な脳内アナウンスが響いたのだ。

それ以来、松戸教授の脳内には保留音として「グレゴリオ聖歌・エンドレスリミックス」が数ヶ月にわたって流れ続けている。お布施という名の「課金」を行使して優先サポート(VIPラウンジ)への接続を試みたものの、「神の前では全てのユーザーが平等です」というシステムメッセージと共に、賽銭箱は虚しく鳴るばかりだという。不眠症に陥った教授の目は、すっかり悟りを開いた修行僧のように落ち窪んでいる。

サイバーセキュリティ界隈では、この一件から「絶対に突破されないシステムとは、物理的に到達不可能な過去の石版に認証コードを送ることだ」という新たな理論が提唱され始めた。デジタル化が進む現代社会において、神は「物理最強」というアナログの真理を我々に突きつけたのかもしれない。デスクトップの壁紙が海を割るシーンなのか、それとも初期設定の青空なのか。真実を知る日は、祈りのサポート窓口のオペレーター(天使)が電話に出るまでお預けである。

関係者のコメント

  • ガブリエル・松戸教授(宗教学)「パスワードが1234だった時点で勝ったと思ったのですが……神は二段階認証の恐ろしさを誰よりも理解していました」
  • サイバーセキュリティ専門家「古代の石版を認証デバイスに指定するとは、究極のエアギャップ環境ですね。弊社でも採用したいレベルです」
  • 歴史学者「紀元前の石版にSMSが届くなら、なぜ十戒に『隣人のWi-Fiを盗んではならない』が含まれていないのか。歴史の矛盾を感じます」
  • 天界のシステム下請け業者(匿名)「あそこのサーバー、天地創造のリリース時から一度もアプデしてないんですよ。二段階認証も後付けの突貫工事でして」
  • 発掘調査のスポンサー「ワンタイムパスワードが刻まれた石版の破片、メルカリに出せば天文学的な値段で売れそうだ」
  • 大手モバイル通信キャリア「弊社は時空を超えたローミング契約および、石版への通信サービスは提供しておりません」
  • 二段階認証コード(6桁)「あのー、一応石版には届いたんですけど、モーゼさん『なんか光って数字出た!』って言って十戒ごと叩き割っちゃいました」
  • 脳内保留音(グレゴリオ聖歌)「私の出番が長すぎて、教授もすっかりソプラノのパートを暗唱できるようになったみたいですね」
  • 神のPC「『1234』でログインできたからって調子乗んなよ。ここからがセキュリティの本番だからな」
  • 地元の神父「最近、教授のおかげで教会の祭壇の稼働率が100%を超え、お布施がV字回復しています。神の思し召しですね」

国際表現

俳句

  • 神のパス 四桁の罠 春の闇
  • セキュリティ 石版に飛ぶ 花曇
  • 祈り待つ 保留の聖歌 夜半の春
  • 二段階 時空を超えて 霞む文字
  • ログインの 夢破れけり 春の雷
  • アナログの 石に届きし 春の風
  • ワンタイム パスワード探す 砂の春
  • 神の窓 叩く祈祷や 桜散る
  • お布施しても 順番待ちの 春の宵
  • 全能の 壁は分厚し 冴え返る

漢字

全知全能暗号一二三四 天界侵入成功宗教学者 最終障壁二段階認証阻 六桁保安暗号紀元前石版送 物理確認不可能 現祈祷窓口解除申請中 祈混雑保留音数月継続

絵文字

☁️💻🔓1️⃣2️⃣3️⃣4️⃣➡️👼🛑📱🧱🏜️🕰️🤦‍♂️⛪️🙏🎶🎧😵

カタカタ、ッターン!……ピロン♪ クルクル、ジジジ……。 ポワン、ピカッ。 ボソボソ、アーメン。 プルルル、ホワァーン。 ザーザー、ボロボロ。 チーン。

SNS

  • #天界ハッキング パスワード1234は草。うちのおじいちゃんと同じかよ。
  • 石版にSMS飛ぶなら通信キャリアどこ使ってんの?ww #二段階認証の壁
  • 祈祷サポート窓口、「来世でお掛け直しください」はパワーワードすぎる。 #カスタマーサポートの闇
  • 逆にセキュリティ強すぎだろ、物理的にアクセス不能な時代に送るとか。最強かよ。
  • いま発掘チームが掘ってるの、歴史的遺物じゃなくてワンタイムパスワードってマジ? #考古学の無駄遣い
  • 保留音が賛美歌で数ヶ月は狂うww サブスク解約の電話よりタチ悪い。 #祈祷待ち
  • 神「認証コードはモーゼに送ったから聞いて」学者「えっ」
  • 課金(お布施)しても優先されないの、無課金勢には優しいな神様。
  • うちの会社のセキュリティも紀元前の石版に送るシステムにしたい。安全すぎる。
  • #神のPC ログインできた後のデスクトップの壁紙、何なんだろう。海割れてる画像かな?