梅雨入りで街がバイオ村に、傘が防護服認定
全国で記録的な大雨が続く中、保健当局は突然「梅雨菌によるバイオハザード発生」を宣言。感染防止策として家庭用の傘を“簡易防護服”に指定し、市民には「開いたまま24時間着用」を推奨したが、通勤電車は既に満員傘で圧壊寸前だ。
全国で記録的な大雨が続く中、保健当局は突然「梅雨菌によるバイオハザード発生」を宣言。感染防止策として家庭用の傘を“簡易防護服”に指定し、市民には「開いたまま24時間着用」を推奨したが、通勤電車は既に満員傘で圧壊寸前だ。
首都圏雨量計が連日メーターを振り切る8日早朝、厚生雨衛省は会見を開き、「梅雨菌(Tsu-you bacillus)による飛沫性湿潤感染の恐れが高まった」と発表した。分類はバイオハザード等級“M2・モヤッと危険”。しかし指定防護具に挙がったのはゴム手袋でもN95でもなく、家庭の玄関で眠るビニール傘だった。
同省は「半径60センチの撥水結界が個人の生存域を確保する」と断言し、傘を“個人用湿度隔離装置”と命名。折りたたみ式は「変形に時間がかかり死亡リスクが上がる」として不適合とされた。結果、出勤ラッシュは開いた長傘が林立する事態と化し、車両一台あたりの乗車可能人数は理論上マイナス12人に到達した。
市井の混乱をよそに、官邸は「傘はすでに国民的アイコンであり調達コストゼロ」と胸を張る。傘不足を懸念する声には「軒先から1本借りれば絆が深まる」と、地域コミュニティ政策を同時売り込む周到さだ。
一方、国立湿菌研究所の速報値によれば、梅雨菌の正体は「雨粒に乗った花粉と懐かしさの混合体」で、毒性は味噌汁の湯気並み。研究員は「少なくともゾンビ化はしない」と言いかけて沈黙した。
経済面では傘メーカー株が連日のストップ高。業界団体は「防護服の国産化実現」と歓喜し、雨合羽メーカーは「フード付きの私たちはなぜ入らぬ」と土砂降りの抗議行進を展開。百貨店屋上では“24時間試着ブース”が開設され、深夜に寝袋を敷くサラリーマンが相次ぐ。
文化面も熱い。SNSでは防護傘をデコる「アンブレラ・カスタム部」が急伸し、取っ手に空気清浄機を付ける“ハイパー棒”がバズった。路上ライブは「観客全員、軸棒で一定間隔」が徹底され、身動きの取れないままアンコールへ突入する珍風景が続出している。
識者は冷ややかだ。都市安全計画研究会は「天気が回復した瞬間、無数の傘が一斉に閉じ失業する」と指摘。市民の心理的安全を守ってきた“雨宿り”文化の消滅に警鐘を鳴らし、「雨を怖がる国は水不足に泣く」と締めたが、記者席では誰もペットボトルを開けられずにいた。
関係者のコメント
- 厚生雨衛省対策官「傘は国民皆保険より普及率が高い。使わない手はない」
- 通勤電車のドア「俺の耐久試験、なんで今なの」
- ビニール傘(擬人化)「生まれて初めて“命を守る装備”と呼ばれました」
- 梅雨菌「実は湿度を楽しんでいただけなのに…」
- 傘メーカー社長「次は日傘にも防弾機能を付けます」
- 雨合羽組合代表「袖のある人生を取り戻せ!」
- 公衆衛生学教授「危機感の雨量と実際の雨量は往々にして逆流する」
- 経済アナリスト「抗菌コーティング市場は虹より儚い」
- 駅構内掃除ロボ「回転ブラシが軸棒に絡んで定年を迎えました」
- 天気予報士「明日は晴れ。つまり政策転換のチャンスです」
国際表現
俳句
- 傘林立 満員電車で 森となる
- 雨雲に バイオ警報 響く朝
- 梅雨菌や 予算委員会 湿りがち
- 防護傘 たたむ隙間に 初夏の風
- 経済は 骨組み太く 骸骨傘
- 空見上げ 税と雫の 落ちて来て
- 折り畳み 不適合と知り 泣くカバン
- 線状の 雨と規制が 交差する
- 晴れ間待つ 国民全員 開きっぱ
- 傘閉じて 聞こえる静寂 初蝉
漢字
記録的大雨傘防護服指定市民満員圧迫危機
絵
🌧️☂️☢️🚃💥😷
擬
ジャブジャブ…ギチギチ…バサッ!バキッ!ムギュムギュ…シーン。
SNS
- #傘ハザード
- まさかのビニール装備指定
- ドアが閉まらん案件
- 折りたたみ族涙目
- 梅雨菌かわいい説
- 株価が虹色
- 傘カスタム職人は神
- 晴れたらどうすんの論争
- 雨合羽にも光を
- #開きっぱ24h革命